<降誕祭メッセージ>
人は生きているだけで救われている
――その名はインマヌエルと呼ばれる――
下記の文章は、12月25日に新版として出版さればかりの、滝沢克己『中学生の孫への手紙』(ヨベル)からの引用です。
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(キリスト教や仏教の)真理を一言で言い表わすとこうです。「人間はどんなに偉くてもけっして本当の主(あるじ)(主なる神=主体である仏)ではない、と同時にしかし、人間はどんなに小さな詰まらぬ者でも、必ず本当の神様=仏様とまったく直接に、絶対に離れることができないように結びつけられている、世界中が自分を見捨てても、本当の神様=仏様はけっして自分を見捨てない、眼には見えなくても、じっと自分を見つめて、おまえどうしているか、元気を出して、けっして焦(あせ)らず、毎日できるだけのことをしなさい、神様の愛に応(こた)えて他の人と世界を愛しなさい、そうすれば外から見てどんなに詰らぬ人も、奥深い芯(しん)のところでほんとうに明るい充実した生を楽しむことができる」ということです。ただ大きな奇蹟というほかない原本的な事実です。(28-29頁)
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滝沢はここでこのように言っております。「人間はどんなに小さな詰まらぬ者でも、必ず本当の神様=仏様とまったく直接に、絶対に離れることができないように結びつけられている」「世界中が自分を見捨てても、本当の神様=仏様はけっして自分を見捨てない」。神や仏は、わざわざ求めたり、信じたり、祈らなければ来ないのではなく、人間が存在しているだけで、すでに根本的に、離れ難く全ての人と共にいてくださるのです。すでに来てくださっているのです。これが滝沢が見出したインマヌエル(神我らと共に在り)の原事実です。
ですから、全ての人は生きているだけで救われている、のです。
そしてその事実を知った時、滝沢が言うように、人は神様の愛に応えて他の人と世界を愛し始めるようになります。感謝です。
そのインマヌエル(神が私たちと共におられる)の事実を世の人々に知らせるために、神はイエスを誕生させました。ですから、マタイ福音書にはこのように書かれております。
「見よ、おとめが身ごもって男の子を産む。
その名はインマヌエルと呼ばれる。」
これは、「神は私たちと共におられる」という意味である。(マタイ1章23節)
私たちは生きているだけで救われています。降誕祭、おめでとうございます。
2025年降誕祭
伝道者・荒井克浩
<年末・年始の礼拝予定>
●年末:2025年12月21日(日)クリスマス礼拝まで
●年始:2026年1月11日(日)より
<礼拝>
現在、今井館で礼拝を行っています。(ご事情で会場にお越しになることが難しい方々はZOOMでのご参加)。
礼拝日時:毎週日曜日 10時~12時
会場:今井館 第2第3集会室 東京都文京区本駒込6-11-15
※ご参加に際してのお願い:今井館の入り口はセキュリテイがかかっていますのでそのままでは入れません。礼拝開始は10時からですが、9時30分以降に、入り口脇にあるインターフォンの数字ボタン「203」を押してから「呼び出し」を押してください。中から応答いたします。参加者と認められた場合は、中から入り口をお開けします。
■滝沢克己著・滝谷美佐保編『中学生の孫への手紙——人生の難問に答えて』(ヨベル)出版のお知らせ。2025年12月出版(すでに出版されております)。
税込価格:1320円(本体価格: 1,200円)
召天される2か月前までの2年間、滝沢克己が人生の難問を持つ中学生のお孫さんへ、7通の手紙を送りました。どれも可愛いお孫さんへの愛がこめられつつも、ゆるぎない「いのち」を指し示す、大事な内容です。
最晩年の手紙であり、また愛するお孫さんに宛てたものであり、嘘偽りのない滝沢克己の信仰が結実して現れております。手紙であり、そんなに頁数もありませんので、読みやすいと思います。
私の「解説にかえて——滝沢克己先生との出会い」という文章も収められております。この文章は、今に至る私の信仰の、小さな履歴でもあります。
クリスマスプレゼントにもいかがでしょうか。(荒井克浩)
■荒井克浩著『無教会の変革――贖罪信仰から信仰義認へ、信仰義認から義認信仰へ』(教文館)出版のお知らせ。出版日:2024年3月25日 税込価格:1980円(本体価格: 1,800円)
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【目次】
<推薦の言葉>それは無教会だけの問題ではない(青野太潮)
まえがき
第一章 はじめに総論として
第二章 贖罪信仰から信仰義認へ
第三章 無教会の信仰における断絶と継承
第四章 無教会への問題提起
第五章 そのままでよい──神によるありのままの受容
第六章 全ての人への神の無条件の愛
第七章 「十字架につけられたままのキリスト」──復活理解
第八章 捨てられた神と共に
第九章 信仰義認から義認信仰へ
第一〇章 「贖罪信仰」の底を割ってその先へ進む
参考文献
あとがき
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■最相葉月『証しー日本のキリスト者』発刊のお知らせ
ノンフィクションライター最相葉月さんの『証しー日本のキリスト者』がKADOKAWAから出版されました(2023年1月13日発売開始)。教派を超えた135人ものキリスト者の証しが掲載されている1000ページ以上に及ぶ大著です。私たちの集会にも、4年ほど前から取材に来て下さり、荒井克浩や集会の方々の証しが掲載されています。また「あとがき」では、荒井の信仰に関することを書いてくださっています。神学書とは違い、混迷極まるこの時代における様々な信仰の証しを、生きた言葉として、難しくなく読める本です。3,180円(税別)
★伝道雑誌『十字架の祈り』78号から105号まで(主筆・荒井克浩〔駒込キリスト聖書集会主宰〕)をご購読ください。